春の経絡養生 2025

じょんのびでいこう!「春は肝と胆のうを養生しよう」
『じょんのびでいこう!』は、春夏秋冬に合わせて気持ちよくできるセルフケアのしかたをお伝えするコラムです。コラムタイトルにある「じょんのび」とは、「極楽」「気持ちいい」「心地よい」という意味の新潟の方言です。
東洋医学の経絡養生の知識をヨガレッスンに取り入れ、お家でも気軽に行えるツボ刺激やヨガのポーズをご紹介。今回は、春の経絡養生についてです。
◎ 春は寒暖差が大きくトラブルが起こりやすい
春は「風〔ふう〕」の「邪〔じゃ〕」が体に入ります。風の影響?春の寒暖差と捉えてください。暖かさと冷えがランダムに続き体温調節のため自律神経は大忙しになります。春は東洋医学の基本を成している五行論に照らし合わせると「木」に属し、肝臓と胆のうも「木」に属します。
肝は腎の生まれ持った生命根源を脾で増幅し、吸い上げて血を貯蔵し(臓血)分配する役割(疏泄)を持ち身体に流れを作っていますが春は滞ります。血で覆われている温かい臓器で気温の大きな変化で急に暖かくなると対応しきれず、肝臓はオーバーヒート。
肩から上に血や気が昇り、血が降りてきづらく滞るといわれます。
起こりやすい症状は顔のほてり、肩こり、頭痛、目の疲れです。肝臓は情志(感情)にも関与しイライラしたりうつっぽく落ち込んだりもしやすいです。肝臓は目とも深い関りがあります。目は血をたくさん使う臓器なので肝臓が疲れやすい春は目を休ませるとよいですよ。
肝と「陰陽」の関係にある胆のうは肝臓で作られた胆汁を保存して必要な時に十二指腸に出していき、脂肪分解酵素リパーゼの働きを助けます。胆汁の滞りは筋肉の緊張を起こすのでわき腹の神経痛、側頭部の痛みや首凝りにつながります。
季節ごとに現れる症状や不調には、経絡養生に落とし込んで体を養生してみましょう。経絡養生とは東洋医学の考え方であり、経絡の流れを促すことで血行をよくしていく健康法です。経絡はツボとツボの間を結ぶ通路で、全身に張り巡らし気・血・水などを循環させています。
◎ 春は肝と胆のうのツボで経絡養生
自分でも気軽にできる経絡養生として、肝と胆のうのツボを刺激したり、経絡を意識してヨガのポーズをしてみましょう。ポーズを取らなくても、経絡のラインをさするだけでもいいですよ。
女神のポーズ かんぬきのポーズ
足を開き肩の高さで肘を曲げる 片足は横に 片膝立ちで体側を伸ばす
どちらも青い線のラインを意識して伸ばす。