秋の養生 肺と大腸を養生しよう

11月より2か月に1回アロマセラピーの教室「AMBER BOTTLE AROMATHERAPY」が発行しているメールマガジンに投稿させていただくことになりました。 第1回目の投稿です。

じょんのびでいこう!「秋は肺と大腸を養生しよう」

『じょんのびでいこう!』は、春夏秋冬に合わせて気持ちよくできるセルフケアのしかたをお伝えするコラムです。コラムタイトルにある「じょんのび」とは、「極楽」「気持ちいい」「心地よい」という意味の新潟の方言です。

東洋医学の経絡養生の知識をヨガレッスンに取り入れている関根 歩さんが、お家でも気軽に行えるツボ刺激やヨガのポーズをご紹介。今回は、秋の経絡養生について教えてくれます。

◎ 秋に呼吸器のトラブルや便秘が起こりやすいわけ
秋は「燥〔そう〕」の「邪〔じゃ〕」が体に入り、乾燥が気になり始める季節です。邪というからにはあまりよいものではなく、悪さに通じるといわれます。燥は乾燥のこと、邪は邪気のことで、体の外部から入り病気の原因となるものです。

燥邪の現れ方は、人によって違います。たとえば、肌の乾燥を感じたり、唇をなめるようになったり、お通じの調子がよくなくなったり、などです。こうした秋特有の症状をすでに感じている人もいるかもしれません。

季節ごとに現れる症状や不調には、経絡養生に落とし込んで体を養生してみましょう。経絡養生とは東洋医学の考え方であり、経絡の流れを促すことで血行をよくしていく健康法です。経絡はツボとツボの間を結ぶ通路で、全身に張り巡らし気・血・水などを循環させています。

東洋医学には、万物は5つの要素(木・火・土・金・水)から成り立っているという思想「五行論」が根付いています。この考えでは、体の部位や季節なども5つの要素に属します。秋は「金」に属し、肺と大腸も秋と同じ「金」に属します。

肺は乾燥を嫌い、潤いを好みます。乾燥すると空気中にほこりが舞い、異物を身体に入れまいと呼吸は浅くなります。深く呼吸すれば異物が入り、肺は異物を排除するために働かなくてはならず、負担がかかります。乾燥は大腸の水分も少なくし、お通じの滞りが起きます。

五行論と共に東洋医学の基本を成している「陰陽論」では、肺と大腸は陰陽の関係にあるため、一方に不調が出るともう一方に影響します。自然界の陰陽は流動的なエネルギーの変化で私たちの身体にも影響します。肺には津液〔しんえき〕(血以外の体内水分)をコントロールする役割がありますが、肺の働きが悪くなると津液が滞り、大腸に水分が十分に行き渡りにくくなります。こうして、秋の便秘につながるわけです。

◎ 秋は肺と大腸のツボで経絡養生
自分でも気軽にできる経絡養生として、肺と大腸のツボを刺激したり、経絡を意識してヨガのポーズをしてみましょう。ポーズを取らなくても、経絡のラインをさするだけでもいいですよ。

【肺のツボ】中府・少商

【大腸のツボ】商陽・迎香


※この記事は、アロマセラピーの教室「AMBER BOTTLE AROMATHERAPY」が発行しているメールマガジンからの転載です。

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